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奈良で仏像を観よう③斑鳩の里2
さて、中宮寺を出ましたら次は法輪寺です。

中宮寺から歩いていきましょう。
歩いて20分ほど。
のどかな奈良の里らしい空気感を味わいつつ、
ゆったり歩くだけでなんだか伸びやかな気持ちになります。

法輪寺は、聖徳太子の息子・山背大兄王の建立です。

本尊は鞍作止利作の薬師如来像(樟製・重文)。
木造のものとしては最古のものだそうです。
飛鳥時代の仏像は金属製のものが多いんですね。

今でこそ日本の仏像というと木造ですが、
当初はほとんど金属製でした。
大陸でも木造のものもありましたが、
金属や石などが多く使われていました。
日本で木製の仏像が多いのは、
木そのものに神性があると考えるアニミズム的な風土が
その背景にあるからだといわれています。

さて、この法輪寺ですが、何度も大火にあってしまい、
建物はすべて再建されたものです。

なので、法隆寺などから比べるとどうしてもかなわないというか、
そういう意味では地味なお寺さんです。

また次の法起寺もそういう意味ではちょっと地味。
法輪寺から歩いて15分くらいかな。
またゆったりと歩いていきましょうね。

こちらの見所は、仏像というよりは建物。
特に日本最古の三重塔(国宝)です。
仏像もありますけど、そういえばあまり印象に残ってない;;。
ここは、ほんとにのどやかな、優しい空気が心地いいお寺さんです。
受付のじいさまたちがまたいい感じでね。
奈良の気のいいじいさまたちの柔らかい大和言葉がたまらないです。

斑鳩の里は、法隆寺と中宮寺で
もうおなかいっぱいになってしまうんですけど、
この二つのお寺さんにもぜひ足を伸ばしてほしいですね。
お寺さんとお寺さんの間をゆるゆる歩く、
田んぼの畦に咲く野の花を見たり、
カラスウリや柿の実のオレンジにうっとりする、
そんなことも含めて楽しんでほしいです。
by ichimorimube | 2007-10-20 15:27